屈斜路湖は阿寒国立公園にあるカルデラ湖で日本で6番目に大きな湖でもあります。
水質が酸性なので魚類の生息数が少ないですが、最近は酸性度が低減されている傾向があって、アメマスをはじめ放流されたニジマスやヒメマス、ウグイ、イトヨといった魚が生息しています。
魚の数は少ないものの、大物狙いができるので北海道内の釣り人には人気の湖です。
今回は屈斜路湖の釣りのポイントやタックルを取り上げますね。
最新!2018年11月20日釣行記 池の湯でニジマスが釣れました
目次
屈斜路湖のポイント解説
屈斜路湖は広大な湖ですが、ポイントがわりと限られています。
そこで、ポイントの詳細を挙げてゆきますね。
尾札部川河口
尾札部川は屈斜路湖に注ぐ流入河川で一番大きな川となります。
ここは屈斜路湖の中でも超メジャースポットで平日昼間でも必ずと言っていいほど釣り人のいるポイントです。
車を清翠荘(せいすいそう)近くの橋に駐車するところがあります。
そして、川沿いに歩いてポイントに入ります。
河口の両岸はいきなり深いのでラインはフローティングからシンキングラインタイプⅢであらゆる深度で探ります。
プレッシャーが高くて風が強いこともあって、#6~#10のダブルハンドロッドでシューティングスペイをしている人が多いですね。
ギリギリオーバーヘッドキャストができるバックスペースですが、釣り人が多いのでキャストするときは必ず後ろを見てからしましょう。
尾札部川河口に40cmほどの魚の死骸がありました。
時期からしてサクラマスでしょうか。
この日は時折小さいライズがあったので、試しにミッジピューパを引っ張ったらおそらくニジマスの稚魚が食いついてきました。
このくらいの魚が尾札部川河口や釧路川インレットでよく見かけました。
釧路川アウトレット
屈斜路湖の南側の釧路川の流れ出しです。
流れ出し付近でライズをしているのウグイの仕業です。
10月上旬に行ってみるとフックサイズにして#14くらいのユスリカが大量にハッチしていました。
おそらくニジマスの稚魚がユスリカを飽食していて激しくライズをしていました。
ここで釣りをしているとなんと貝が釣れました!
貝が食いついてきたのか、たまたまフライが引っかかったのかは不明です。
ここは太ももくらいの水深が結構沖まで続いているのでインターミディエイトでも根掛かりする浅さです。
フローティングラインだけでどうにかなるポイントです。
肝心の魚は当たりすらなくすぐにポイント移動しました。
2018年11月20日 池の湯温泉でニジマスが釣れました
池の湯温泉はインスタ映えするスポットとして有名な場所と成っています。
湖のすぐそこに温泉が湧き出していて平日昼間でも観光客がやってくる場所となります。
池の湯の南側でルアー釣りをしている方がいたのでその隣で釣りをしてみました。
池の湯の南側は岩盤なのかコンクリートなのか平坦なところがあって足場はいいですね。
ポイントは遠浅なのでフローティングかインターミディエイトラインが最適です。
ここのポイントは午後に入ると思いっきり西日なので、サングラスが必要ですね。
西日が眩しい中インターミディエイトでワカサギを模した#6のストリーマーをキャストを繰り返します。
入って1時間ほどして、シューティングヘッドがガイドに入るくらいリトリーブしてヒットします。
ヒットした矢先にジャンプを見せたので、ニジマスだと確信します。
サイズが大きくなかったのでスイスイ寄せて、ほどなくキャッチをしました。
30cmそこそこですが、魚体が銀ピカで綺麗なニジマスでした。
針を外して速やかにリリースします。
その後、アタリもカスリもせずに日没となって釣りを終了します。
池の湯のいいところは身体が冷えた時は温泉の排水のところに行くと温泉によって身体が温まるというところですね(笑)
ただ、冷えた手を温泉につけると、しもやけで手がかゆくなるので注意ですね。
跡佐川、アメマス川河口
屈斜路湖の北東部の流れ込みもなかなかのポイントとなっています。
地図上では道路が通っているのですが、実際は跡佐川河口で道路はなくなっています。
このように釣り竿が立てられて、道路が終わっていることを知らせています。
アメマス川河口までは800mほど歩くことになります。
ここは遠浅となっていてフローティングラインからシンキングラインタイプⅡといったところでしょうか。
私はここらへんで何度か釣りをしましたが、アタリすらなかったです。
砂湯の右の岬
屈斜路湖の観光名所としておなじみの砂湯ですが、釣り場はここの北にある岬となっています。
スワンボートが置かれているところに砂利道の駐車場があります。
この岬は馬の背になっていて、かなり奥までウェーディングできます。
魚は馬の背の南側に着いている場合があるので、あんまり前に出てはいけません。
また馬の背の奥のゆるやかなカケアガリもアメマスが回結していたり、ユスリカのハッチにライズがあったりします。
さらに奥にも馬の背があります。
このポイントは氷が落ちた春によく釣れるポイントのようです。
それは砂湯は温泉が湧いているので、他のポイントよりも水温が高いのが要因ですね。
2019年春の釣りの模様はこちらを見てください。
碁石浜
碁石浜はその名の通り、白と黒の石が敷き詰められている浜となります。
跡佐川、アメマス川河口よりさらに北に行くと碁石浜があります。
跡佐川のところは道が途絶えているので、一旦、川湯温泉に行って道道102号線から林道に入ると行けます。
道道102号線から碁石浜に向かう野上峠林道となります。
林道の入り口には熊の目撃情報の立て札がありました。
林道をどんどん進むと畑から屈斜路湖の湖水が見えてきて10分ほど走ると碁石浜に到着します。
道路の所々に車を停められる場所が点々としています。
この林道の奥は施錠されたゲートがある模様です。
この日は南西から強い風が吹いていて、左利きの私はものすごくキャストしにくいでした。
#10ダブルハンドロッドにタイプⅢのシューティングヘッドを使ってシューティングスペイで斜め右前方にキャストをしました。
時折ヒメマスらしき魚がライズしていましたが、あまりの風の強さにやる気がなくなってしまい、ホイントを移動しました。
屈斜路プリンスホテル裏(一条橋)
屈斜路プリンスホテルの近くの一条橋よりポイントに入れます。
ここは小さな川が流れ込んでいて、ここも実績のあるポイントです。
車を駐車帯に停めて道道588号線とのT字路のところに湖に続く小さな道があるので歩いてゆきます。
湖に出ると祠があって、小さな石の龍があってお供えやお賽銭が備えられていました。
川の右岸で先客の釣り人がいたので川を渡って左岸から釣りをします。
10月上旬は河口におそらくヒメマスがいて結構な頻度で水面を跳ねていました。
これは何を捕食しているのかがわからないんですよね。
ハネがあった先を予測してフライをキャストするとアタリあったのですが、乗せられませんでした。
この不意のサイトフィッシングを目の当たりにしてなかなか釣れないけれど、面白い経験ができました。
林道前(サマカリ川、シレドナイ川~オンネシレド川
美幌峠から来る場合は一番初めにくるポイントです。
国道243号線より林道に入ってすぐにサマカリ川があって駐車スペースがあります。
ここも美幌峠を通ると必ずと言っていいほど車が停まっているのが見える人気ポイントです。
今まで何度かここのポイントに入るとルアー8割でフライが2割という、なんというフライマイノリティなポイントです。
10月初旬にここに入ると河口付近に何度もライズをしているのが見えます。
釣り人の存在すらガン無視して目の前でバシャっとライズをしています。
とはいえ、ライズ目がけてキャストをしてもなかなか釣れません。
#5のスイッチロッドにインターミディエイトのシューティングヘッドを付けてシングルハンドでやっているとヒットします。
フライはオリーブ色のビーズヘッドのウィッグルバガーという止水の定番フライです。
強烈な引きとジャンプを繰り出してニジマスかと思いました。
結構手前まで引きつけますが、ここから取り込むまで一苦労でした。
ネットに収まったのが紅色とオリーブ色の混じった婚姻色の35cmくらいのヒメマスが釣れました。
鼻が曲がっていて歯が鋭いオスが釣れました。
なお、何故か動画が撮れていなくて画像はなしです><。
その後何匹かウグイが釣れた程度でその日の釣りは終わりました。
明くる日の朝に尾札部川が不発に終わり、ここのポイントに入ります。
天気が良くて風もないベタ凪ですが、ヒメマスやウグイが頻繁にライズしていました。
黒い小さな虫がハッチしているので、#14のミッジピューパをインターミディエイトラインで引っ張ります。
フライをキャストしてラインのタルミを取るとスグにヒットしますが、いきなりジャンプしました。
その後、魚を寄せますが、またも連続ジャンプをして外そうとします。
手前に寄せてもなかなか手こずりますが、無事にキャッチをします。
やっぱりオスのヒメマスが釣れました。
その後、ウグイやヒメマスのオスをそこそこ釣って昼前に釣りを終えました。
10月下旬に屈斜路湖のサマカリ川河口で釣りをしてきました。
湖面には落ち葉がたくさん落ちていて、わりとフックが引っかかってしまいます。
#14のスカッドをインターミディエイトラインで引っ張るとヒットします。
引きが今一つでウグイかと思ったのですが、水面に来た時に赤い魚体が見えたのでヒメマスだと確信します。
だいぶ成熟した30cmちょいのオスのヒメマスが釣れました。
11月4日釣行記 ヒメマス爆釣!
2018年11月4日の昼間から屈斜路湖のサマカリ川に釣りに行きます。
ここの林道の奥のシゲレベンベツ川やシドレナイ川なども行ったものの魚影という点では林道の一番手前のサマカリ川が一番かなと思います。
この日の昼は全くの無風で水面は鏡でした。
湖の釣り的には最悪の天気とも言えますが、フライでヒメマスを狙う分にはむしろ好条件といえます。
相変わらず足元にヒメマスがウロウロ泳いでいます。
湖育ちの30cm前後の他に二回り大きい50cm超えのベニジャケがハーレムを作っているのを見かけました。
タックルはJスイッチ#8にインターミディエイトのシューティングテーパーでフライが#10スカッドのクリーム色です。
いろいろフライを試してみたところ、ヒメマスは湖底のエビを食べているようで大きめのミッジピューパやスカッドで釣れやすい傾向があることが判明します。
鏡の水面なので、フローティングラインだとリトリーブの波紋が気になるので、インターミディエイトにするといい感じでスカッドが中層から底層を泳いているはずです。
さっそく、ヒメマスが釣れました。
その後、ポンポンとアタリとヒットがあって8匹くらいヒメマスを釣り上げます。
そして、今日一番の大物かと思ってウッキウキで手繰り寄せると尾びれにフライが刺さっていてただのスレがかりでした。
なんか、すいませんって気分になりました。
日没近くになって薄暗くなると急に魚の反応が悪くなって釣れなくなりました。
この時期の屈斜路湖ではまだ釣りができる明るさなのに早々に釣り人が帰ってしまいますが、その理由がやっとわかった気がします。
やはり、エサであるエビも湖が暗くなると活動が鈍くなって、それにヒメマスの反応も悪くなる模様です。
屈斜路湖でヒメマスを狙う時期とは?
屈斜路湖の北部のサマカリ川、シレドナイ川~オンネシレド川インレットや屈斜路プリンスホテル裏では10月になるとヒメマスが産卵のため岸寄りしてきます。
そのため、尾札部川より釣れる雰囲気がプンプンするポイントだと思いました。
ヒメマスが釣れる時期は10月上旬から11月中旬くらいまでと言われています。
フライショップチニタの店主との話では湖を回遊する個体は30cm~40cmくらいですが、時折60cm以上あるベニジャケも釣れることもあるそうです。
10月上旬で元気なヒメマスも11月近くになると魚はいるはずなのになかなかヒットせず、ヒットしてもファイトに元気がなくてウグイと区別がつかないほどとなります。
釣り人の中には湖に立ち込んで後ろを向いて岸寄りしているヒメマスを狙う人もいますが、そう簡単にヒットしません。
やっぱり、沖にいるヤツを狙うほうが釣れる確率は高いと思います。
とはいえ、ラインを跨いでジャンプするヤツや5m先でライズするヒメマスがいたりするのでモヤモヤしながらの釣りとなります。
屈斜路湖をフライで攻めるタックルは
私はルアーはやらないので今回はフライタックルについて取り上げますね。
屈斜路湖のタックルは#5~#6前後のシングルハンドロッドかスイッチロッド、遠投用に#8~#10のダブルハンドロッドの二本立てがいいと思います。
尾札部川や碁石浜なんかは大抵風が強いのとフィッシングプレッシャーが高いのでダブルハンドロッドでガッツリ遠投してシンキングラインで深いところを攻めるのが一般的です。
時折、ニジマスの群れがウグイやイトヨを追い回していることがあるので、フローティングラインやインターミディエイトも用意したいところです。
最初に尾札部川でこの光景を見たときは本当にニジマスが狂喜乱舞していて釣り人もテンションが上がりますね。
それ以外の場合は#5~#6のタックルでフローティングラインやインターミディエイトで静かに釣るほうが釣果が出ると思います。
尾札部川河口でやっている時でもシンキングラインでバチャバチャとスペイキャストをしている方がいますが、オーバーヘッドキャストしたほうがいいのにと思うことがあります。
屈斜路湖のフライパターン
フライについては私の基本はオリーブ色の#10前後のマラブーリーチやウィッグルバガーを使っています。
これは止水の管理釣り場や湖だったらどこでも効果のあるフライで探る深度によってビーズ付きかそうでないかを使い分けています。
湖のトラウトのエサはヨコエビやスジエビといったエビ類を食べているらしいので、魚の泳層に合わせてラインを合わせるといいですね。
その他に夏にはシケイダやビートル、カメムシといったテレストリアルが効果があったり、ワカサギやイトヨ、ウグイを模したストリーマーといったところでしょうか。
意外とユスリカが出ていることもあるので、#12~#20のミッジやミッジピューパといったものも用意しておいたほうがいいですね。
わりと屈斜路湖も阿寒湖と同じようなフライパターンとなっていますね。
屈斜路湖のヒットフライの記事を書きました!
フライショップ チニタ
定休日
月曜日、金曜日
屈斜路湖の近くにフライショップチニタがあります。
営業時間は開店時間は不明で閉店時間はシーズン中は18:00くらいまでということです。
こちらのお店はリーダーやティペットなどフライフィッシングの消耗品やフライ小物にフライフックやフライマテリアルが揃っています。
店の奥には独自に仕入れた鳥の羽やキツネやエゾシカといった獣毛があります。
フライロッドやリール、ラインなんかはあんまり置いていなかったです。
ここの店主は気さくで親切な方で、コーヒーやお茶を出してくれます。
屈斜路湖の辺りにあるお店なので、屈斜路湖の釣り情報に精通しているのは当然となっています。
また、屈斜路湖のマスが捕食している昆虫やベイトフィッシュの情報も豊富で、どんなフライを使えばいいかを教えてくれますよ。
ここに来ると、フライフィッシングの話をするとついつい長話してしまいます。
朝に屈斜路湖で釣りをして夕マズメまでの暇つぶしとして、フライマテリアルやリーダー、ティペットなどの小物の調達に最適です。
屈斜路湖のベストシーズンは10月下旬~11月
私は以前フライフィッシングにハマっている時期はあまり屈斜路湖で釣りをしたことなかったのですよ。
屈斜路湖よりも阿寒湖によく通っていたので、あんまりよく分からなかったんですよね。
屈斜路湖の一番いい季節が10月下旬から11月となっています。
これは美幌のブルーマリンの店長やフライショップチニタの店主も口を揃えて言っていました。
屈斜路湖の北側には大きくなったヒメマスが岸寄りしてきますが、この時期に第2陣、第3陣が産卵のためやってきます。
また、ニジマスもこの時期がベストシーズンとなっています。
また、次いでいい時期というのが3月末で屈斜路湖の氷が落ちている時期がいいとされています。
この時期はまだまだ雪が深くて、尾札部川河口でも釣り場に行く200mほどの行程がものすごく行くのがキツイです。
ただ、この情報は10年前に言われていたことで、現在はどうか不明となっています。
また、春から初夏にかけてもいい釣りができるようですが、今年は一度もここで釣りをしていないので来年釣りをしたら記事を更新しますね。
屈斜路湖の釣りのポイントとタックルのまとめ
今回は屈斜路湖の釣りのポイントとフライタックルを取り上げました。
屈斜路湖は阿寒湖と並んで人気の釣り場ですが、阿寒湖とは決定的な違いがあります。
ぶっちゃけ、屈斜路湖の人気の理由がタダで釣りができる点です。
特に北海道の釣り人の大半は入漁料を払うという発想がなくて、わざわざお金を払って釣りをするのに抵抗がある人が多いのも事実だったりします。
とはいえ、阿寒湖は魚が多いとは言え最盛期の6月だと明け方しか釣れないという状況が多いんですよね。
夕マズメ派の私としては銭金云々を置いて釣れないってのが厳しいところであります。
屈斜路湖は魚の数は多くはないですが、釣れる魚がデカイという印象があります。
そして、ここ近年では水質が酸性が緩和しているとこのことでニジマスの稚魚がユスリカにライズしている光景を目の当たりにしたので、来年には30cm前後のニジマスがよく釣れるようになるかも知れないですね。
投稿者プロフィール
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小学生の頃より近所の川でエサ釣りをしている釣り大好きな40代半ばのおっさんアングラーです。
一番好きな釣りは川のフライフィッシングです。
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